介護では抱える作業が必要になることが多い一方で、その作業が腰へのダメージを始めとした介護を行う人の負担になりやすいです。
そのためなるべく抱えないケアを行うことが大切です。
基本的に、抱える作業は横になっている要介助者の向きを変えたり、ベッドから車いすに移動させる際に必要となります。
その中で向きを変える程度であれば、抱えずに行うことも不可能ではありません。
ベッドにリクライニング機能が搭載されていると、その機能を補助として活用し、抱えずに済ませることもできます。
重要なのは、抱えないケアを実現するための技術を知ることです。
そして抱えないケアをサポートするために、専用の道具を取り入れることも重要です。
導入が比較的簡単な道具としては、表面が滑りやすい素材でできているスライディングボードが挙げられます。
要介護者の下に敷くと、抱えることなく移動させられる道具です。
そんなスライディングボードの中には100kg程度の重量に耐えられるものもあるので、ベッドと車いすやストレッチャーとの橋渡しとしても活用できます。
また抱えないケアを実現するために、ロボットを導入するという選択肢もあります。
クレーンのように吊り下げたり、ベッドの一部がそのまま車いすに変形するなど色々なタイプがあり、いずれにしても人が抱える必要はなくなります。
このようなロボットは実際に介護現場で活躍している例があり、さらに数多く開発が進んでいます。
そのため価格競争によって安価になり、より多くの現場に導入できる可能性は十分にあるのです。